旅をするとき、忘れてはいけないこと - Overtourismについて考える
フィリピン、タイの人気リゾートへの観光客の立ち入り禁止措置。ちょうどこのブログを立ち上げたタイミングで耳にしたこのニュース、「旅」「旅行」ということについて改めて考えるきっかけとなりました。
オーバー・ツーリズム
昨年くらいから頻繁に耳にするようになった「オーバー・ツーリズム」という言葉。観光客が押し寄せることで、そこには様々な問題が起こります。今、世界中の観光都市やリゾートで、このオーバー・ツーリズムが問題になっています。
自然環境に与える影響
今回のフィリピンのボラカイ島やタイのピピ・レイ島の閉鎖は、環境保護のための措置です。旅行者の数が増えすぎたことが原因で、環境汚染問題が起こっているのです。
フィリピン | ボラカイ島
2018年4月26日から最長6ヶ月間の予定で、旅行者の立ち入りが禁止されます。
処理がされないままの汚水が海へ流され続けたために、海洋汚染が深刻化し、今回の措置に至りました。下水処理施設の整備が計画されているようです。
タイ | ピピ・レイ島
映画「ザ・ビーチ」の舞台となったことで人気になり、世界中から旅行者が押し掛けるようになりました。その影響から海の生態系に異変が起き、6月から4ヶ月間に渡り、旅行者の立ち入りが禁止となります。
いずれも数ヶ月間の閉鎖ですが、自然を守りながら、私たちも再びその美しさに触れられるようになることを願います。
住民に与える影響
私が住んでいる京都も日本有数の観光都市。ハイシーズンには、国内・海外から沢山の旅行者が訪れます。世界中から人が訪れるような素敵な街に住めて幸せだと思う反面、日常生活で不便を感じることもあります。
例えば、ちょっとした用事で出かけるのに、通勤ラッシュのような状態なバスに乗らなければいけなかったり。週末に街中へ買い物に出ようものなら、異常な人混みのせいで、家に帰る頃にはクタクタに疲れてしまったり。海外の方には、マナーの違いにアレ?と思ったりすることも、頻繁にあります。
そもそも、旅(旅行)とは
広辞苑によると、旅とは、定まった地を離れて、ひととき他の土地(場所)へゆくことである。大辞泉には「住んでいる所を離れて、よその土地を訪れること」とある。
つまり、旅行するということは、よそさまの所へお邪魔するということになりますね。
旅をするとき忘れてはいけないこと
旅をするとき、その目的地には必ず、昔からの生活や自然があります。旅をする私たちはそこにお邪魔させてもらう訪問者。身近なことに例えるなら、誰かのお宅にお伺って、一緒に楽しい時間を過ごしているようなものと言ったらいいでしょうか。
旅先では、ついついワクワクして忘れてしまいがちですが、私も旅をする立場の時には、常にこのことを頭の片隅に置いて楽しみたいと思います。