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シャモニー・モンブラン – 憧れのフランス山岳リゾートへオフシーズン5日間の旅

フランス有数の山岳リゾート、シャモニー・モンブラン

ヨーロッパ最高峰モンブランの麓にある街シャモニー(正式名称はシャモニー・モンブランChamonix-Mont-Blanc)。冬はスキー、夏は登山などのアウトドアスポーツが盛んで、世界中から多くの旅行者が訪れる街です。日本人にも人気で、コロナ禍以前には多くの日本人観光客が訪れる場所の1つでした。

私もかなり前から一度行きたいと思いながらも、距離的にはリヨンから近いのに意外と時間がかかることもあり、なかなか実現せずにいました。しかし、コロナ禍でフランスから出ることがまだ難しかった2021年5月、新婚旅行ならぬパックス記念旅行も兼ねて、シャモニー5日間の旅をしてきました。

Chamonix

シャモニー滞在5日間のスケジュール

まずは、私たちが実際にどんな5日間を過ごしたかをご紹介したいと思います。これからシャモニーへ行く予定の方の参考になれば嬉しく思います。ちなみに滞在中に3回ハイキングをしましたが、特にスポーツ好きという訳ではなく、普段も体を動かすのはハイキングくらいです。運動は苦手な人でも、必要な装備(特にハイキングシューズは必須)さえあれば問題なく楽しめるプランです。

1日目:リヨンからシャモニーへ移動

2日目:Aiguille du Midi & FloriaからPetit Balcon Sudをハイキング

3日目:Lac vertへハイキング

4日目:Mer de Glace

5日目:シャモニーからリヨンへ帰宅

オフシーズンのシャモニーでのおすすめアクティビティ

私がシャモニーを訪れたのは5月末。4月頃までのウィンターシーズンと、6月下旬からのサマーシーズンのちょうど間のオフシーズンにあたる時期です。非常に混み合うオンシーズンとは異なり、人が少なくて過ごしやすい時期ですが、人が少ないということはオープンしているアクティビティも少ないということ。実際、ロープウェイが運休中のため諦めたハイキングコースなどもありましたが、それでも5日間全く退屈することなく過ごしました。むしろ5日間では足りないくらいでした。

それでは、オフシーズンでも楽しめるアクティビティの一部をご紹介しましょう。

ハイキング

夏のオンシーズンはもちろん、標高が比較的低め(天候にもよりますが2000m未満までのところ)の雪のないゾーンであれば、夏の前後のオフシーズンでも気軽にハイキングを楽しむことができます。アルプスでハイキングと聞くと、慣れてない人にはハードルが高そうなイメージかもしれませんが、やはりヨーロッパ有数の山岳リゾート。初心者や家族連れでもできるコースから上級者向けのコースまで非常に種類が豊富です。

ハイキングコースは、シャモニーモンブラン観光局のウェブサイトでも検索することができます。ちなみに、ウェブサイトには日本語の簡単な案内も掲載されていますが、ハイキングコース検索のページは英語かフランス語です。

また、シャモニー中心部にあるOffice de Haute Montagneでは、周辺の登山ルートマップを購入したり、ルートの状況、天気予報などの情報を聞くことができます。散歩程度のコースなら不要ですが、山の中を歩くコースをハイキングする場合は、事前にこちらで情報を得た方が安心です。

Office de Haute Montagne
住所 Maison de la Montagne 190, place de l’église 74400 Chamonix Mont-Blanc
電話 +33(0)4 50 53 22 08
Eメール ohm-info@chamoniarde.com
www.chamoniarde.com

私はシャモニー滞在中に3回ハイキングをしました。実際のルートと、計画をする際に参考にしたコースも載せておくので、シャモニーでハイキングをされる際には参考にしてみてくださいね。

参考にしたコース

実際のルート

サヴォアの郷土料理を堪能

地方ごとに特色ある郷土料理があるフランスですが、シャモニーのあるサヴォア地方も例外ではありません。特に人気なのは、チーズを使った料理、それに合うワインです。シャモニーの街中には郷土料理を味わえるレストランが多くあり、これもシャモニー旅行の楽しみの1つです。また、お土産にもできるワインやチーズ、ドライソーセージなどが買えるお店もいくつかあります。

シャモニーへ行くならぜひ味わってみてほしい料理と、私が実際に行ってよかったレストランとお店をいくつかご紹介しましょう。

シャモニーで食べたいおすすめ郷土料理

サヴォア風チーズフォンデュ

シャモニーへ着いてまず食べたのがチーズフォンデュです。シャモニーを含むサヴォア地方で一般的なのが、サヴォア風チーズフォンデュ(Fondue savoyarde)で、サヴォアのチーズ数種類とサヴォアの白ワインを使って作られます。材料は地元のものを使うという点がポイントです。

使われるチーズはレシピによって様々ですが、主なところで、ボーフォール(beaufort)、エメンタールサヴォア(emmental de Savoie)、アボンダンス(abondance)、グリュイエールサヴォア(gruyère de Savoie)。他にもこの後紹介するタルティフレットに使われるルブロション(reblochon)やコンテが使われることもあります。

ラクレット

元々はスイス発祥の料理ですが、フランス人が冬に食べるものの代表格がラクレットです。一般的なのは、1回分づつ切り分けられたチーズを専用の器具で溶かし、ジャガイモやシャルキュトリ、野菜などと一緒に食べるというものです。大きな塊のチーズの切り口を炙って溶かしてサーブしてくれるレストランもあります。また、レストランで食べるだけでなく、多くの家庭にこのラクレット器があり、家族や友達同志集まってパーティー感覚で食べることも頻繁にあります。日本人にとっての冬の鍋料理のような存在と言ってもいいかもしれません。

チーズフォンデュとも似ていますが、ラクレットの魅力は、何種類かチーズを用意していろんな味を楽しむことができること。チーズを1回分づつ溶かすので、チーズフォンデュのように全員が同じものを分け合って食べる訳ではありません。味の好みが違う人が集まっても、みんなが満足できるのは嬉しいですよね。

タルティフレット

サヴォア産のチーズの1つ、ルブロションチーズ(reblochon)とジャガイモ、玉ねぎ、ラルドン(ベーコンに似てるけど違う)、白ワインを使ったグラタンのような料理、タルティフレット。1980年代に、ルブロションチーズ生産者組合が販売促進のために開発した料理で、フランスでは冬の人気料理の1つです。

ルブロションチーズの独特な香りが個人的に好きで、シャモニーでも最終日前日の夕食に注文しました。タルティフレットは、レストランではメイン料理として出されることがほとんどですが、量がとても多く、実は私は1人で食べ切ったことがありません。レストラン以外にも、イベントなどの時には屋台で少量で売られているので、まず味わってみたいという方にはそちらがお勧めです。

おすすめレストラン&ショップ

Le Monchu

シャモニー旅行初日に食事をしたレストランです。様々な料理を提供していますが、私たちが行った時はほとんどのお客さんが、チーズフォンデュかラクレットを食べていました。私たちはポルチーニ入りのチーズフォンデュとサヴォアのワインを。少し冷え込み始める夕食の時間に食べる美味しいチーズフォンデュは格別でした。

ちなみに後から知ったのですが、サヴォア出身の知人のシャモニーのお気に入りのレストランの1つでもあるそうです。

Restaurent Le Monche
住所:1, rue du Lyret 74400 Chamonix-Mont-Blanc
ウェブサイト lemonchu-chamonix.fr/

Joséphine

シャモニーの街の中心にあるレトロな雰囲気が素敵なブラッスリー。その雰囲気からして一見古くからあるのかと思いがちですが、実は2018年にオープンしたばかりの新しいレストランなのだそうです。

毎日何度も通る場所にあり、通るたびに気になっていましたが、最終日前日の夜にここで食事をすることに。メニューはビストロ料理的なものや、サヴォア料理などが中心。美味しさもさることながら、ボリュームも大満足の内容でした。

Restaurent Joséphine
住所:76 Av. Michel Croz 74400 Chamonix-Mont-Blanc

Poco Loco Burger

サヴォア料理に飽きた時などにもおすすめのハンバーガーショップです。チーズたっぷりのサヴォア料理はおいしいけど、さすがに毎日食べるのはつらいと思っていたところに偶然通りかかって見つけたのですが、期待以上においしいハンバーガーでした。バンズにもこだわりがあり、その日に地元シャモニーで焼かれたものを使っているのだそうです。

Poco Loco Burger
住所:47 Rue du Docteur Paccard 74400 Chamonix-Mont-Blanc
ウェブサイト https://poco-loco-chamonix-mont-blanc.eatbu.com/

Shoukâ

ビーン・トゥー・バーのコーヒーとチョコレートの専門店で、コーヒー豆とカカオ豆の焙煎はシャモニーのアトリエで行っていて、併設のカフェで、自家製のマフィンやカップケーキ、クッキーなどと一緒に味わうこともできます。

シャモニー滞在中にこちらで2回カフェをし、気に入ったコーヒー豆をお土産に買って帰りました。

Shoukâ
住所:206 rue du Docteur Paccard 74400 Chamonix-Mont-Blanc
ウェブサイト https://shouka-chamonix.fr/

Coopérative fruitière en Val d’Arly

サヴォア地方のアルリー渓谷の生産者を取りまとめる協同組合が運営するショップで、チーズをはじめとした乳製品やドライソーセージなどのシャルキュトリー、ワインといった地元の食品が揃っています。特にチーズの品揃えが豊富で、シャモニーの他の観光客向けのショップなどと比べるとお値段もお手頃です。シャモニーの他に、ムジェーヴやクリューズなどアルリー渓谷に計5軒のショップがあります。

Coopérative fruitière en Val d’Arly – boutique de Chamonix
住所:93 rue Whymper 74400 Chamonix-Mont-Blanc
ウェブサイト https://coopvaldarly.com/

Chalet de la Floria

シャモニーの街の中ではありませんが、2日目の午後のハイキングの途中に立ち寄ったカフェで、ここを目的地に散歩をしてもいいくらい気に入ったので、あわせてご紹介します。

何といってもテラス席からの景色が絶景。さらに、自家製のタルトやレモネードなどもとてもおいしくて、山道を歩いて疲れた体を休めるのに、これ以上の場所はないと言ってもいいくらいです。

この日のハイキングコースはこちらの「Chalet de la Floria et Petit Balcon Sud」でしたが、ハイキングではなく散歩程度にしたい場合は、Chalet de la Floriaまで行き、休憩した後に同じ道を引き返して戻ることもできます。

アルプスの絶景を楽しむ

Aiguille du Midi

シャモニーへ行くなら必ず訪れてほしいのが、エギーユ・デュ・ミディ(Aiguille du Midi)の展望台です。標高3842mの山頂にある展望台からは、モンブランをはじめとするアルプスの山々が連なる絶景を楽しむことができます。

シャモニーから2つのロープウェイを乗り継いで行くことができます。往復のロープウェイ料金は69ユーロと安くはありませんが、行く価値は十分あります。ロープウェイの予約とチケットは事前にMont -Blanc Natural Resortのウェブサイト上でできます。日によってはチケットを買うのにも時間がかかることもあるので、事前に購入しておくと便利です。なお、オフシーズンには休業期間もあります。運行状況などもMont -Blanc Natural Resortのウェブサイトで確認しておくと安心です。

エギーユ・デュ・ミディの展望台のいちばんの見所といってもいいのが、「Le Pas dans le Vide」。建物から突き出すように建てられた全面ガラス張りのボックスから景色を眺めるというアトラクションです。このボックスの下約1000mは、地面など何もなく空洞。空中に浮いているような感覚です。かなりの高所恐怖症の私、このボックス内に立てるのか不安いっぱいでしたが、実際に足を踏み入れてみると全く怖くなく、景色を存分に楽しむことができました。

もう1つのおすすめは、モンブランを目の前に望める展望台です。私が訪れた日は雲が多く、モンブランが姿を現すまでかなり待ちました。5月下旬でも標高3842mともなると日中でも気温はマイナス6℃。屋外にあるため、どうしてもここからモンブランを見たい場合は、防寒対策は必須です。

Mer de Glace

滞在4日目、シャモニーとフランス最大級の氷河メール・ドゥ・グラス(Mer de Glace)があるモンタンヴェールを結ぶ登山鉄道がシーズン初運行日だったので、列車でモンタンヴェールまで行ってきました。列車で往復することもできますが、私たちは上りは列車、下りはハイキングをすることに。モンタンヴェールでしばらく景色を堪能したり軽食を取った後に、ハイキングルートに沿って下りました。始めは雪が残っていて足元がよくなく、しかも森の中で景色も見えない道でしたが、途中からは絶景続き。体力に余裕があれば、上りか下りどちらか、または往復をハイキングするのがおすすめです。

モンタンヴェール登山鉄道の予約とチケット購入も、エギーユ・デュ・ミディと同じMont-Blanc Natural Resortのウェブサイトで事前にすることができます。

1日の終わりにテラスでアペロ

行動的に過ごした1日の締めくくりに、アペロをするのはとても気分がいいものです。シャモニーの街の中心にあるカフェやバーのテラスは、夕方になるとアペロを楽しむ人たちで賑わっています。

宿泊先にバルコニーがあれば、お店でお酒とおつまみを買って、部屋でアペロというのもまた快適です。私たちも、カフェやもちろん滞在中毎日欠かさずアペロをしました。

リヨンからシャモニーへのアクセス方法

リヨンからシャモニーまでは150kmほどの距離で、高速道路を利用すれば通常時で2時間くらいの道のりです。しかしシャモニーは車以外の移動手段を推進していることで知られる街の1つ。さらに、自家用車は持たず、できるだけ車を使わない派の我が家。今回の旅も電車やバスを利用して移動しました。

車を利用しない場合の主な交通手段は次の2通りです。

高速バス

リヨンのペラ-シュ駅にあるバスターミナルから、シャモニー南バスターミナルまで、FlixbusまたはBlaBlaCar Busが直通の高速バスを運行しています。所要時間は時間帯により異なりますが、3〜4時間ほどです。また、料金は利用日や時間帯、その便の混雑状況により変動します。

フランス国鉄SNCFの電車

リヨンのパール・デュー駅からシャモニー駅へは、2回の乗り換えが必要ですが、フランス国鉄SNCFの普通列車TERで行くこともできます。時刻や料金はSNCFのウェブサイトで検索できます。乗り換え駅は、Bellegarde-Sur-ValserineとSaint-Gervais-les-bains-Le Fayetで、どちらもそれほど大きい駅ではないので、乗り換えに迷うこともないでしょう。

ちなみに、私たちがシャモニーへ行った2021年の5月は、まだコロナ禍で高速バスは全て運休中だったため、実際には次のようなルートで移動しました。

リヨン→シャモニー
TER:Lyon Part-Dieu駅 → Bellegarde-Sur-Valserine駅
TER:Bellegarde-Sur-Valserine駅 → Saint-Gervais-les-bains-Le Fayet駅
シャトルバス(※): Saint-Gervais-les-bains-Le Fayet駅 → Chamonix-Mont-Blanc
※ この区間も通常はTERが運行していますが、線路工事中のためバス移動となりました。

シャモニー→リヨン
Flixbus:Chamonix Sud バスターミナル → Annecy駅前バスターミナル
TER:Annecy駅 → Chambéry Charles-les-Eaux駅
TER:Chambéry Charles-les-Eaux駅 → Lyon Part-Dieu

シャモニーで宿泊したレジデンス

特にスキーシーズンなどは長期滞在する人も多いシャモニー。ホテル以外に、ツーリスト向けのレジデンスが非常に多くあります。今回の旅では、シャモニーの街の中心から徒歩10分ほどのツーリスト向けのレジデンス「Les Balcons du Savoy」に4連泊。街の中心から少しだけ外れていることもあり、全く騒音もなく快適に過ごすことができました。また部屋もゆったりしていて、窓からの景色は最高、キッチンなどの設備も充実しているのに料金は意外と手頃でこれ以上言うことなし。次にシャモニーへ行くときにもぜひ利用したいと思っています。

Les Balcons du Savoy
住所:179 Rue Mummery 74400 Chamonix-Mont-Blanc
ウェブサイト http://www.lesbalconsdusavoy.com/

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