初めてのリヨン旅行におすすめ!私が初リヨン観光の時にしたこと、行ったスポット10選
この記事の目次
パリから2時間、フランス第3の都市リヨン
パリ、マルセイユに次ぐフランス第3の都市リヨン。2019年現在のリヨン市の人口は約523,000人、近郊の街も含めたリヨンメトロポールの人口だと約1,412,000人。ちなみにフランスの人口は2019年現在で約6510万人です。数字だけ見てもイメージは湧きづらいかもしれませんが、個人的な感覚では、私の出身地の名古屋と同じ程度の都会度だと感じています。普段の生活に不便はないけど、都会すぎる訳でもないといった感じです。
パリからTGVを利用すれば2時間弱という近さ。パリジャンが週末旅行に訪れたり、パリに滞在中の外国人観光客がリヨンまで足を延ばしたりと、街の中心部には多くの観光客の姿も見かけます。
私の初めてのリヨン旅行
私が初めてリヨンを旅行したのは2013年。1ヶ月のパリ滞在中に、電車で1週間のフランス周遊をした時に2泊滞在しました。参考までにそのフランス周遊旅行のルートは次の通りです。
パリ→アヌシー → リヨン → アヴィニョン & ポンデュガール & ゴルド→ カルカッソンヌ→トゥールーズ →ボルドー → アルカション → トゥール & ロワール古城 → パリ
リヨンにはフランス各方面からの電車が発着しているので、こういった周遊旅行の途中に寄るのにも便利です。
はじめてのリヨン旅行で私がした10のこと
初日は夕方にリヨン着、3日目は早朝にアヴィニョンへ向かい出発したため、実際リヨンにいたのは1日と数時間程度。はじめての街はとりあえずどんなところなのかを知りたい派なので、その短い滞在中にたくさんのことをしました。
ポールボキューズ市場で朝ごはんを買う
ポールボキューズ市場(正式名称はLes Halles de Lyon Paul Bocuse)は、パールデュー駅から徒歩15分ほどのところにある、リヨンの住民だけでなく観光客の間でも有名な屋内常設市場です。市場というと庶民的な感じがしますが、こちらは高級めなお店が多く、お土産にできるようなものも多く売っています。リヨン名物やリヨンの有名店も多くあるので、特に買い物をする予定がなくても、お店を見るだけでも楽しむことができます。また中にはレストランもあるので、お昼にはランチをするビジネスマンなどで賑わっています。
この時は最終日に早い時間の電車でリヨンを発つ予定だったこともあり、宿泊したのはパールデュー駅前のホテル。短い滞在時間だったので朝食の時間も無駄にしたくなく、ホテルではなく外に出ることにしました。そこで行ったのがポールボキューズ市場です。市場内のカフェでコーヒーとタルティーヌを食べ、人気パティスリー Sèveでケーキを買って帰りました。
入口が複数ありますが、そのうちのCours Lafayette沿いの入口の向かいには、ポールボキューズの壁画があります。こちらもぜひ併せて見てくださいね。
Les Halles de Lyon Paul Bocuse
住所:102 cours Lafayette 69003 Lyon(バスC3/C13線のHelles Paul Bocuseバス停下車すぐ、またはパールデュー駅から徒歩約15分)
営業時間:平日 7:00 – 19:00 / 日・祝日 7:00 – 13:00
※ 上記はポールボキューズ市場の建物が開いている時間です。お店ごとに営業日、営業時間が異なります。朝早い時間や月曜日(終日)は多くのお店が閉まっています。
ウェブサイト https://www.halles-de-lyon-paulbocuse.com/
マルシェ サンタントワーヌ・セレスタンを見学
朝食後はソーヌ川沿いのマルシェ サンタントワーヌ・セレスタンへ。今でもそうですが、フランス国内を旅行する時はマルシェがある日の滞在であれば、必ず行くようにしています。旅行中は野菜や肉などを買うのは難しいですが、マルシェに並んでいるものを見るだけで、季節を感じたり、その土地でどんなものが食べられているかを見ることができるからです。
この時もマルシェでは買い物はしませんでしたが、売られているものを見ながら楽しい時間を過ごしました。ちなみに、今は毎週末このマルシェ サンタントワーヌ・セレスタンで1週間分の食材の買い物をしています。
Marché Saint-Antoine Célestins
場所:Quai Saint-AntoineとQuai des Célestinsのアルフォンス・ジュワン橋(Pont Alphonse Juin)からボナパルト橋(Pont Bonaparte)までの区間(最寄駅は、メトロA線Cordeliers、A/D線Bellecour / 旧市街からも徒歩圏内)
開催日時:火〜木曜日 6:00 – 12:30 / 金〜日曜日 6:00 – 13:00 (営業時間はお店により異なります。また、週の始めは出店数が少なめです。)
旧市街を散策
ソーヌ川左岸のマルシェ サンタントワーヌ・セレスタンを見た後は、ソーヌ川にかかる橋を渡って旧市街へ行きました。リヨン旧市街のメインの通りサン・ジャン通りなどいくつかの通りは今も石畳が残されていて、とても雰囲気のいい街並みが続いています。
サン・ジャン通りは観光客向けのお店やレストランも多くあり、いつも賑やかな雰囲気ですが、小さな通りに一歩入ると雰囲気が全く変わり、ゆっくりと街並みを楽しむこともできます。
旧市街には、建物の中や中庭、階段などを通り抜けるように続くリヨン名物の抜け道トラブールも至る所にあります。見つけたら入ってみるのもおすすめです。ただし、住民が生活している建物の中を通ることも多くあるので、大きな声で話したり、騒音をたてたりすることのないように注意してくださいね。
サン・ジャン大聖堂を見学
旧市街を一通り散策した後は、サン・ジャン大聖堂を見学。正確にはサン・ジャン・バチスト大聖堂(Cathédrale Saint-Jean Baptiste)ですが、リヨンでは通称Cathédrale Saint-Jean(サン・ジャン大聖堂)と呼ばれています。
12世紀から15世紀にかけて建てられたこの大聖堂。建設がはじまった当初はロマネスク様式でしたが、およそ3世紀に渡る建設となったため、ゴシック様式も取り入れ、両方の様式が混ざった建築になっています。あまり知られていないようですが、大聖堂内には15世紀のものと推測されている天文時計も設置されています。高さ9mほどとそれほど大きいものではありませんが、その美しい姿を間近で見ることができます。
Cathédrale Saint-Jean Baptiste
住所:Place Saint-Jean 69005 Lyon
時間:月 14:30 – 19:30 / 火 8:15 – 19:00 / 水 8:15 – 20:00 / 木〜土 8:15 – 19:00 / 日 8:00 – 19:00 (ミサは 月 18:30 / 火〜土 9:00 / 日 8:30と10:30)
ウェブサイト https://primatiale.fr/
ブションでランチ
初めてのリヨン、せっかくだからランチはリヨン名物を食べてみたいと思い、旧市街のブションでランチをしました。観光客が多い場所だけあり、質のわりに値段が高いレストランもあったりしますが、いいレストランもあるのが旧市街の特徴です。この時は何しろはじめてのリヨン。何もわからず直感だけでブション Les Pavés de Saint Jeanで食事をしましたが、悪くない内容でした。
知らない街だとレストラン選びもなかなか難しいものですよね。リヨンのブションに関しては、本物のブションの保護とプロモーションを目的とした「Les Bouchons Lyonnais」というアソシエーションの認証をうけているかどうかというのを基準の1つにしてもいいかもしれません。Les Bouchons Lyonnaisの公式ウェブサイトでは、加盟レストランのリストも見ることができます。
ケーブルカーに乗って旧市街からフルヴィエールの丘へ移動
ボリュームたっぷりのブションでのランチでお腹を満たした後は、ケーブルカーに乗ってフルヴエールの丘まで上りました。フルヴィエールの丘は、リヨンに3つある丘の1つで、リヨン市街を一望することができます。ちなみに他の2つの丘は、クロワルッス(Croix-Rousse)とデュシェール(Duchère)です。
2路線あるケーブルカーはいずれもメトロ Vieux-Lyon(ヴィユーリヨン)駅隣接の駅から発車。フルヴィエールへ行くのはF2線です。メトロやバスと同じチケットなので、メトロでVieux-Lyonまで来てそのまま乗り継ぐ場合は、改札から出ずに乗り場へ向かいます。
フルヴィエール ノートルダム大聖堂を見学
フルヴィエールへ着いてまず向かったのが、ケーブルカー駅の目の前にあるフルヴィエール ノートルダム大聖堂(La Basilique Notre Dame de Fourvière)です。建てられたのは19世紀後半と他の教会などと比べると比較的新しいのですが、今ではリヨンのシンボルの1つになっています。
外観も迫力がありますが、私が特に好きなのは内装。煌びやかでありながら品もあり、リヨンに住み始めた直後は、落ち込んだりすることがある度にここへ来て癒されていました。
La Basilique Notre Dame de Fourvière
住所:8 Pl. de Fourvière 69005 Lyon
ウェブサイト https://www.fourviere.org/en/
フルヴィエールの展望台からリヨンの街を眺める
フルヴィエール ノートルダム大聖堂の向かって左側にある広場は、展望台のようになっていて、リヨンの街並みを一望することができます。天気の良い日はもちろん、曇り空でもその景色は圧巻。私が特に好きなのは、天気がいい日の日没直後のマジックアワーです。徐々に変わっていく日の光の色がリヨンの赤レンガの屋根に映し出され、言葉がでないほどの美しさです。
古代ローマ劇場を見学
フルヴィエールを後にする前に行ったのが、フルヴィエール ノートルダム大聖堂から徒歩5分ほどのところにある古代ローマ劇場。2つの劇場が隣同士にあり、それを上から眺めると壮観です。イベントなどが開催されていない通常時は、開場時間中なら劇場内には自由に入って見学することができます。
ガロローマ時代に建てられた元来の劇場は、古代末期にはほぼその姿を消してしまっていたようですが、20世紀前半に発掘、一部復元されました。劇場の横には、ガロローマ博物館もあります。歴史好きな人には、こちらの博物館もおすすめです。
Théâtres romains de Lyon
住所: 6 rue de l’Antiquaille / 17 rue Cléberg 69005 Lyon
開場時間:7:00 – 19:00
ベルクール広場で星の王子さまとサン=テグジュペリの像を見る
私の初リヨン旅行の最後にしたことは、ベルクール広場にある星の王子さまとサン=テグジュペリの像を見ることでした。ベルクール広場の端にこっそり建っていて、通りかかる人たちは誰もこの像を気にすることもなく通りすぎていくのですが、星の王子さまファンならぜひ行ってみてほしい場所です。
ベルクール広場のど真ん中に堂々と建つルイ14世像とは対照的に、本当に目立たない場所にあるため、遠くからだとその姿は見ることができません。場所も少し分かりづらいので、下の地図も参考にしてください。
リヨン市内の移動手段
リヨン市内、特に中心部は公共交通機関が充実しているので、移動はメトロやトラム、バスなどの公共交通機関が便利です。リヨンメトロポールの公共交通機関を管轄するTCLが運営している路線は、メトロ4路線、トラム7路線、ケーブルカー2路線とバス路線多数です。(2022年11月現在)
2022年11月現在の路線図は、以下のリンクからアクセスできるので、参考にしてください。
リヨン市内主要路線
リヨン市、ヴィラーバン市の路線
TCLウェブサイトのルート検索ページ
また、Google Mapとも連携しているので、ルート検索で「公共交通機関」を選べば、ルートを確認することができます。ただし、 Google Mapには運休情報などが反映されていないこともありますので、注意してください。
パリからリヨンへの行き方
パリからリヨンへの行き方は車以外で次の3通り。短い滞在なら所要時間の短い電車、節約したいのなら高速バスがおすすめです。
フランス国鉄SNCFのTGVを利用する
パリからリヨンへ行くのに最も便利なのがTGVです。所要時間は2時間弱、本数も多くあります。TGVは全席指定。早めに予約する方が安いチケットが見つかる可能性が高いので、予定が決まったらすぐにでもSNCFのウェブサイトで予約&購入するのがおすすめです。
なお、ウェブサイトで検索するとTGV Inouiの他に、OUIGOと表示された電車も提示されます。OUIGO(ウィゴ)はTGVのローコスト版のようなもので、基本的にTGV Inouiより安く利用できます。ただし、大きい荷物は有料だったり、車内にバーがなかったりとサービス内容は軽減されています。また、OUIGOは、パリはシャルル・ド・ゴール空港駅やディズニーランドのあるマルヌ・ラ・ヴァレ駅、リヨンはサン=テグジュペリ空港駅発着の便も多くあるので、予約時は注意しましょう。なお、TGV Inouiはウェブの他に駅の窓口や自動券売機でも購入できるのに対し、OUIGOはウェブのみです。
イタリアの鉄道会社トレニタリアを利用する
2022年6月に、パリ〜リヨン〜トリノ〜ミラノ路線の運行を開始したイタリアの鉄道会社トレニタリア(Trenitalia)ですが、パリ〜リヨン間は1日5便の運行。パリはリヨン駅(Gare de Lyon)、リヨンは便によりパールデュー駅(Part Dieu)またはぺラーシュ駅(Perrache)発着となります。
TGVと同じく全席指定席のため、チケットは駅の自動券売機またはウェブサイトで事前に購入しておく必要があります。駅の券売機の場合、リヨンではパールデュー駅またはぺラーシュ駅にあるトレニタリア専用の券売機を利用します。SNCFの自動券売機では購入できません。
高速バスを利用する
高速バスは時間がかかりますが、節約旅行をしたいときにはとても嬉しい移動手段です。パリ〜リヨン間は、こちらの記事でも紹介しているFlixbusとBlaBlaCar Busの2社が運行しており、便数も多くあります。パリはベルシー(Bercy)のバスターミナル、リヨンはぺラーシュ(Perrache)駅のバスターミナル発着です。