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TGV Air – 日本からフランスの地方都市への移動に便利なTGVのチケット込み航空券

日本からパリ以外のフランスの地方都市へ行く場合の経路

日本への入国規制が緩和されたタイミングを見計らって、約3年半ぶりに一時帰国をしました。コロナ禍などの理由でフライト数が非常に少なく、選択肢も限られている中、今回エティハド航空で利用したTGV Air(Train + Air)というサービスがとても便利だったので、ご紹介したいと思います。

本題に入る前に、日本からリヨンなどフランスの地方都市へ行く場合の経路についてみてみましょう。日本からフランスへ行く場合にはもちろん飛行機を利用することになりますが、パリ以外の都市への直行便はありません。そのためフランスの地方都市へ行くには、主に次のようなルートで行くことになります。なお、例として挙げた経路の中には現在運休中のものもあります。ご注意ください。

  • パリ乗り継ぎのフライト(例:東京-パリ-リヨン)
  • パリ以外の日本から直行便があるヨーロッパの都市で乗り継ぎのフライト(例:名古屋-ヘルシンキ-リヨン)
  • 日本とフランスの該当都市両方への直行便があるアジアや中東の都市で乗り継ぎのフライト(例:大阪-イスタンブール-ボルドー)
  • パリまでのフライト後、電車などで陸路移動
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TGV Airならシャルル・ド・ゴール空港からのTGVのチケット込み

TGV Airとは

TGV Airとは、フランス国鉄SNCFと航空会社の提携により、パリまでの航空券にシャルル・ド・ゴール空港から最終目的地である地方都市までのTGVのチケットを加えたサービスです。以前はRail & Flyと呼ばれていました。ちなみに、オルリー空港発着のフライトでも同様のサービスがありますが、日本からのフライトはないので、この記事はシャルル・ド・ゴール空港に限定して書いています。

私が先日の一時帰国時に利用したエティハド航空を例に挙げると、以下のような経路です。私はフランス発着のチケットでしたが、逆ルートで日本発着でも利用できます。

リヨン パール・デュー駅
↓ TGV
シャルル・ド・ゴール空港 ターミナル2 TGV駅
シャルル・ド・ゴール空港 ターミナル2C
↓ 飛行機
アブダビ空港
↓ 飛行機
成田空港

復路は同じ経由地で逆のルートになります。これが全て航空券代金に含まれています。

TGV Airを利用するメリット

今回の一時帰国で利用したTGV Airが便利だと思ったのには、いくつかポイントがあります。具体的に何がよかったかというと、次のような点です。

シャルル・ド・ゴール空港到着後、空港から出ずに目的地まで直通のTGVに乗れる。

シャルル・ド・ゴール空港は、ターミナル2に隣接したTGV駅があります。つまり、空港から出ずにTGVに乗り換えができるのです。駅にはエレベーターもあるので、空港で荷物をピックアップした後カートに乗せて、そのままホームの入り口まで移動でき、荷物が多い時にはとても助かります。

TGVのチケットを別で購入する必要がない。

チケットを自分で買うこと自体はそれほどハードルが高い訳ではありませんが、別途購入ということは、航空券代金に加えて電車の費用が必要になります。TGVは全席指定で、チケットの値段は混雑状況や購入のタイミング、利用日時などにより変動します。予想外に高くついてしまったり、希望の時間が満席で長時間待つことになってしまう可能性もあります。

またシャルル・ド・ゴール空港からリヨンなどの一部区間は、TGVの格安版とも言えるOUIGOも運行していて、比較的お手頃な値段で(こちらも価格は変動制)チケットが買えますが、スーツケースなどの大きな荷物の持ち込みには追加料金が必要なので注意が必要です。

フライトとTGV間の乗り継ぎが保証されている。

TGVのチケットを自分で購入する場合、例えばフライトの到着が遅れて購入していたTGVに乗れなかったとしても保証はしてもらえません。しかしTGV Airの場合は、フライト遅延の場合は同区間の別のTGVへ振替え、TGV遅延の場合は同区間の次のフライトへ振替えされます。特にTGVの遅延でフライトに乗り遅れることになると旅行全体の予定に影響しますが、全く保証がないよりは安心です。

TGVなら駅が街中にある場合が多い。

フランスに限らず、空港は基本的に街の中心から離れた郊外にあります。そのため到着後、街中まで行くのが意外と大変なことも。

一方TGVならほとんどの場合、街の中心部に駅があるので到着後の移動も便利。しかも時間も節約できます。(注:アヴィニョンやエクサンプロヴァンスなど一部の都市ではTGV駅が郊外にあり、街中まで移動するのにバスなどの交通機関を利用する必要があります。)

TGV Airが利用できるフランスの地方都市

とても便利なTGV Airですが、残念ながら全てのTGVの駅で利用できる訳ではありません。現在シャルル・ド・ゴール空港から利用できるのは、以下の18駅とベルギーのブリュッセル・ミディ駅です。

  • Aix-en-Provence TGV
  • Angers Saint-Laud
  • Avignon TGV
  • Bordeaux Saint-Jean
  • Champagne-Ardenne TGV
  • Le Mans
  • Lille Europe
  • Lorraine TGV
  • Lyon Part-Dieu
  • Marseille Saint-Charles
  • Montpellier Saint-Roch
  • Nantes
  • Nîmes
  • Poitiers
  • Rennes
  • Saint-Pierre-des-Corps(Toursの隣駅)
  • Strasbourg
  • Valence TGV

参照:エールフランスウェブサイト
航空会社や日程により、利用できる都市は異なります。詳しくは各航空会社のフライト検索で確認下さい。

©️ Slow Voyage

TGV Air提携の航空会社

今回私はエティハド航空を利用しましたが、SNCFとAir TGVの提携をしている航空会社は、現在のところ11社あります。日本に就航していない会社もありますが、以下の通りです。

エールフランス、エティハド航空、カタール航空、エミレーツ航空、ベトナム航空、キャセイパシフィック航空、エアータヒチヌイ、コルスエアー、エアーカライブ、スリランカ航空、エアーカライブ

エティハド航空でTGV Airを利用する方法

とても便利なAir TGVですが、まだあまり広く知られていないようです。今回利用したエティハド航空を例に挙げて、利用方法をご紹介します。

航空券の予約

TGV Airのサービスは、航空券購入後に追加することはできません。今回私が利用した区間で言うと、航空券にはリヨン〜東京・成田の往復航空運賃が適用され、TGV区間も航空券に含めて発券されるためです。eチケットを見ると分かるのですが、以下のようにTGV区間にもエティハド航空の便名がつけられています。

前置きが長くなりましたが、TGV Airを利用するためには、航空券購入時のフライト検索で最終目的地の都市のTGV駅を選択する必要があるのです。例えば成田からリヨン パール・デュー駅までなら、目的地の欄でサンテグジュペリ空港(IATAコード:LYS)ではなく、パール・デュー駅(IATAコード:XYD)を指定します。

このように検索して、希望の日程と便などを選んで予約を進めていけば、TGV Air利用の航空券を購入することができます。

日本からフランスへのフライト

飛行機の搭乗手続きなどは普通のフライトと同じですが、TGVへの乗り継ぎに少し注意が必要なので、手順を記しておきます。

  1. 飛行機の区間のオンラインチェックイン
    必須ではありませんが、当日空港での時間短縮のためにもしておくのがおすすめです。
  2. 出発空港のカウンターでチェックインバゲージを預入れ
    エティハド航空は、ここでキャビンバゲージの重量チェックもされます。
  3. セキュリティチェック&出国審査後、飛行機へ搭乗
    乗り継ぎがある場合は、セキュリティチェック&乗り継ぎ便へ搭乗
  4. シャルル・ド・ゴール空港到着後、入国審査
  5. チェックインバゲージを受取り、税関通過
  6. シャルル・ド・ゴール空港TGV駅2階の「SNCF窓口・TGV Airカウンター」でTGVのチケット受取り
    駅内の案内図はこちらから見られます。Niveau2(2階)左下の「Billetterie SNCF Grandes lignes」にTGV Airカウンターがあります。
  7. TGV乗車
    通常のTGVに乗車する場合と同じで、手荷物は全て自分で運びます。

フランスから日本へのフライト

フランスから日本へのフライトの場合は、上記と逆の手順になります。

  1. 飛行機区間のオンラインチェックイン
  2. TGV区間の出発駅の「TGV Air」カウンターでTGVのチケットを受取り
    パスポートを提示して利用航空会社を伝えます。フライトの場合と異なり、2時間前に駅へ行く必要はありませんが、カウンターが混雑している場合もあるので早めに行くのがおすすめです。
    各駅のTGV Airカウンターの場所と営業時間は、SCNFのGare & Connexionsで調べることができます。「Chercher une gare」の検索窓で該当の駅名を入力、駅のページの「Services en gare」欄に情報が掲載されています。
  3. TGVに乗車、シャルル・ド・ゴール空港駅で下車
    手荷物は全て自分で運びます。
  4. シャルル・ド・ゴール空港の航空会社カウンターでチェックインバゲージの預入れ
    エティハド航空は、ここでキャビンバゲージの重量チェックもされます。
  5. セキュリティチェックと出国審査後、飛行機に搭乗
    乗り継ぎがある場合は、セキュリティチェック&乗り継ぎ便へ搭乗
  6. 到着後、入国審査、チェックインバゲージの受取り、税関通過
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TGV Airを利用する際の注意点

TGV区間の放棄は不可

TGV Airでは、TGV区間もフライト便名がついていて、航空券上はフライト扱いとなります。通常の航空券である区間を放棄(ノーショー)するとそれ以降の区間が無効になるのと同様、TGV区間を利用しないと、その航空券は無効となるので、注意が必要です。

なお、フライトの遅延などで予定のTGVに乗れなかった場合は、自動的に別のTGVに振替されますので、ノーショーとはなりません。また日本からフランスの区間で、フライトが早くシャルル・ド・ゴール空港に着いたなどで、予定よりも早いTGVに乗りたい場合は、TGV Airの窓口で申し出れば手数料15ユーロで変更できます。(空席がある場合のみ)

TGVのチケットは窓口で受取りが必要  

先の利用手順の欄でもお話しした通り、TGVのチケットは当日SNCFの窓口へ受け取りに行く必要があります。なお、エールフランスの一部区間ではeチケット対応となっている場合もあるようです。

飛行機と電車の乗り換えの際の荷物は自分で運ぶ

飛行機の区間は、手荷物は一度チェックインしてしまえば、24時間以内の乗り継ぎであれば最終目的地で受け取るだけです。一方、TGV AirのTGV区間では手荷物チェックインの制度がないため、飛行機と電車間の乗り換えの際は、自分で荷物を運ばなければいけません。特に日本からフランスの区間では、入国審査後、チェックインバゲージのピックアップを忘れないように注意しましょう。

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