フランス旅行,  旅の準備

フランスから日本への入国【2022年4月】新型コロナウィルスPCR検査など

新型コロナウィルス日本の水際対策の概要【2022年4月3日現在】

【2022年5月31日追記】
日本時間の2022年6月1日以降、日本の水際対策が緩和されることになりました。
フランスは3区分のうち「青」に区分され、フランスから日本へ到着時の検査は、ワクチン接種が完了しているかどうかにかかわらず免除されます。
出国前72時間以内の検査やMy SOSアプリなど、入国時検査以外の手続きは引き続き継続されますので、ご旅行予定の方は注意してください。

参照:外務省ウェブサイト

コロナ禍でなかなか日本へ一時帰国できず3年半弱。ようやく日本入国時の制限が緩くなってきたので、4月初旬に2週間の一時帰国をしました。状況に合わせて制限の内容等は変わりますが、近々日本へ一時帰国・本帰国予定の方や日本からフランスへ旅行予定の方の参考になればと思い、日本への入国のための情報をメインに、その時の様子を書き留めておきます。

まず初めに、私が一時帰国した4月3日現在の日本の水際対策の要点を見ておきましょう。

  • 日本国籍者は海外在住者であっても入国可。
  • 出発便の出発予定時刻から遡って72時間以内に受けたPCR検査結果の陰性証明が必要。
    乗継がある場合、乗継ぎ時間が24時間未満(つまりストップオーバーなし)の旅程なら最初のフライトの出発時刻を基に計算する。
  • 誓約書と質問票の提出、My SOSをダウンロードしたスマートフォンの提示が必要。
  • 入国後自主待機期間がある場合、入国時検査後24時間以内は、自宅などの待機場所までの移動に公共交通機関を利用してもよい。

入国後の待機が必要か、必要な場合はその期間などに関しては、入国日から14日以内に滞在した国・地域が「指定国・地域」あるいは「非指定国・地域」どちらなのか、ワクチン接種を完了しているかどうかによって異なります。4月15日現在の条件は以下の通りです。(外務省ウェブサイト参照)

指定国・地域滞在あり
有効なワクチン接種証明あり:
3日間の自宅待機+3日目に自主検査で陰性であれば待機終了(または7日間待機)
有効なワクチン接種証明なし:
3日間の検疫施設待機+施設での検査結果が陰性なら待機終了

指定国・地域滞在なし(←フランスからの入国で、他国滞在歴なしの場合はこちら)
有効なワクチン接種証明あり:
待機なし
有効なワクチン接種証明なし:
3日間の自宅待機+3日目に自主検査で陰性であれば待機終了(または7日間待機)

2022年4月3日現在、フランスは「指定国・地域」になっていません。そのため、フランスから日本への入国は、「指定国・地域滞在なし」が適用となります。

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なお、経由地での乗り継ぎ時間を利用してその国へ入国した場合は、乗り継ぎ国が「指定国・地域」かどうかの確認も必要です。第三国での乗り継ぎがあっても、空港から出ていない場合は、フランスの条件のみが適用となります。(出発14日以内に他の国へ旅行した場合は、その国の条件も確認要)

フランスから日本へ入国の場合の手続きの流れ

フランスから日本行きの際は、次のような手順で手続きを行いました。3〜5は日本到着後にすることもできます。ただし事前にしておくことにより、空港での所要時間は少しでも短くなるため、済ませておくのがおすすめです。

  1. 【出発72時間前以降】Laboratoire(ラボラトワール/医療検査機関)でPCR検査
  2. 【PCR検査結果受領後】Laboratoireへ日本の厚生労働省指定のフォームに記入依頼
  3. 【日本着16時間前まで】My SOSアプリをスマホにインストール
  4. 【日本着16時間前まで】My SOSアプリから必要書類をアップロード
  5. 【日本到着前まで】提出した書類の審査完了通知
  6. 【日本到着後】検疫手続きと抗原検査

フランスでの出国前検査

出国前検査はラボラトワール(医療検査機関)がおすすめ

日本への出発に向けてまずしなければいけないのは、PCR検査を受けることです。

フランスで新型コロナウィルスの検査を受けられる場所は、薬局やLaboratoire(ラボラトワール/医療検査機関)、クリニックや病院などです。最もお手軽に行けるのは薬局ですが、薬局で受けられるのは抗原検査で、日本への入国のための検査方法としては認められていません。クリニックや病院では、検査結果を受け取るまでに時間がかかるケースが多いため、日本へ入国するための検査なら、ラボラトワールでPCR検査を受けるのがおすすめです。なお、ほとんどのラボラトワールでは英語も通じます。

ラボラトワールで検査を受ける場合の主な流れは次の通りです。

  1. 検査の予約をする。
  2. 検査を受ける。
  3. 検査結果がメールで届く。
  4. ラボラトワールの窓口へ出向き、日本の厚生労働省指定の用紙に必要事項を記入してもらう。

ラボラトワールでの検査の事前予約について

ほとんどのラボラトワールでは、予約なしでも検査を受けることができますが、混んでいる場合には予約した人が優先されます。また、検査結果などを日本政府指定の用紙に記入してもらうことが可能かを事前に確認しておいた方が安心です。(稀ですが、対応してくれないラボラトワールもあるようです。)

予約をする際は、フライトの出発時刻を基に、何月何日の何時以降に検査を受ければいいかを計算してから予約をしましょう。PCRの場合は、検査結果が出るまでに通常12〜24時間ほどかかります。また検査結果が出た後に改めて窓口へ行く必要もあるため、それも考慮しなければいけません。特に月曜日のフライト等、週末にかかる場合はラボラトワールの営業日の確認も必要です。私は土曜日の午前中のフライトでしたが、水曜日のお昼頃に検査を受けに行きました。

予約方法は、ウェブ、電話あるいは窓口へ直接出向くかのいずれかです。日本政府指定の用紙に記入してもらえるか確認する場合は、電話か窓口がいいかもしれません。そのラボラトワールが対応可能とわかっているのであれば、ウェブ予約が最も早くで簡単です。

ちなみに、私が検査を受けたリヨン6区のラボラトワールでは、問題なく日本の厚生労働省指定のフォームに記入してもらえましたので、参考までにご紹介しておきます。また、同じく日本へ一時帰国した知人が検査を受けた機関も併せて紹介します。

私が検査をしたラボラトワール

BIOGROUP – Laboratoire de Lyon Duquesne
住所:49 Rue de Créqui 69006 Lyon
ウェブ予約可 https://laboratoires.biogroup.fr/rhone/lyon/49-rue-de-crequi

知人が検査をしたラボラトワール

BIOGROUP – Laboratoire de Lyon Saxe
住所:52 Av. Maréchal de Saxe 69006 Lyon
ウェブ予約可 https://laboratoires.biogroup.fr/rhone/lyon/52-avenue-marechal-de-saxe

Laboratoire d’analyses médicales – Part-Dieu – Cerballiance
住所:83 Cours Lafayette 69006 Lyon
ウェブ予約可 https://laboratoires.cerballiance.fr/auvergne-rh%C3%B4ne-alpes/lyon/83-cours-lafayette

パリおよびイル・ド・フランス地域圏で、日本の厚生労働省指定の用紙に記入してくれる機関については、在仏日本大使館のウェブサイトに参考リストが掲載されています。

リヨンのサン・テグジュペリ空港パリのシャルル・ド・ゴール空港、オルリー空港でも出国前検査が受けられるようです。ただし、サン・テグジュペリ空港に関しては、Rapid PCR検査は実施されておらず、結果が出るまで24時間ほどかかるため、出発日に検査というのは無理のようです。

PCR検査の費用

2021年10月15日以降、新型コロナウィルスの検査費用は無料ではなくなりました。ただし、一定の条件を満たしていれば、セキュリテ・ソシアルで全額カバーされます。その条件は、フランスのセキュリテ・ソシアルに加入していて、且つワクチン接種が完了していることです。ワクチン接種が完了していなくても、新型コロナウィルス感染の自覚症状がある場合や濃厚接触者となった場合はセキュリテ・ソシアルでカバーされますが、旅行とは関連がないため詳しい説明は省略します。

日本から旅行でフランスへ来る方場合は、フランスのセキュリテ・ソシアルには加入していないため、検査は自己負担となります。フランス政府が公表しているラボラトワールでのRT-PCR検査の参考料金は43.89 €ですが、機関によって多少異なる場合もあります。

検査結果の受領と日本の厚生労働省指定のフォームへの記入

検査結果が出ると、受付時に登録したメールアドレスへ結果が送られてきます。今回は午前中に検査を受け、その日の19時頃に結果が来ました。

私が検査をしたラボラトワールでは、検査結果が出たら用紙とパスポートを持って窓口へ来るように言われたため、翌日の営業時間内に再訪。初めてではなかったようで、窓口の方も慣れた様子でした。

日本政府指定の用紙に関して、1点注意したい点があります。このフォームは様々な言語に訳されたバージョンが用意されているのですが、フランス語版の「名前」の欄の仏訳は要注意です。「名前」の欄は氏名を書くべき欄だと思うのですが、氏名ならフランス語では「Nom et prénom」とすべきところ、「Nom(姓)」と訳されています。そのため、私が行ったLaboratoireの窓口の担当者は、それに従い姓だけを書いてしまったのです。

記入してもらったらその場で、これも含めて内容を念入りにチェックしましょう。私はチェックしたにもかかわらず、これを見逃してしまいました。ラボラトワールの窓口へ戻って追記してもらうべきだったのでしょうが、ダメ元でラボラトワールから送られてきた元の検査証明書(フランス語と英語表記)も併せて提出しました。私の場合これで問題ありませんでしたが、日本側の担当者によっては対応が異なる可能性もあります。やはり記入漏れや間違いはないに越したことはないので、チェックは入念にすることをおすすめします。

My SOSアプリと事前登録

【2022年11月1日追記】
日本時間の2022年11月1日以降、証明書などの事前登録は、My SOSアプリから「Visit Japan Web」へ移行されます。これにより、11月14日以降に日本へ入国する場合は My SOSではなく、「Visit Japan Web」での登録が必要となります。詳細は厚生労働省のウェブサイトでご確認ください。

参照:厚生労働省ウェブサイト「日本へ入国・帰国する皆様へ」

PCR検査の結果と用紙の記入が終わったらすぐに、My SOSアプリのインストールと書類のアップロード等をしました。自分で用意する書類は、出国前検査証明(陰性)とワクチン接種証明書です。詳しくは、厚生労働省のウェブサイトに分かりやすく書かれているので、ここでは省略したいと思います。

なお、フランスでワクチン接種をした場合、証明書はAmeliのウェブサイトからダウンロードできます。フランス語と英語の2ヶ国語で書かれているので、そのまま提出すれば問題ありません。

日本からの旅行などでフランスから帰国する際の手続きには、日本出発前にワクチン証明書をスマホなどに保存しておくと安心です。

フランス出国時の手続き

空港でのチェックイン時、日本へ入国するために必要な書類が揃っているかのチェックがあります。その際に必ず必要になるのが、出国前検査の陰性証明書です。それに加えて、ワクチン接種証明書もチェックされることもあるようです。

私は今回エティハド航空を利用しましたが、エティハド航空では「Verified to fly」という搭乗前確認を出発の72時間前から受け付けています。このVerified to flyとウェブチェックインを済ませておくと、当日空港で専用カウンターを利用でき、且つ空港での書類のチェックもないため、待ち時間が少なくて済みます。手続きは簡単で、出国前検査の陰性証明書やワクチン接種証明書などをウェブサイトからアップロードするだけ。これをエティハド航空側でチェックし問題なければ、数時間後〜翌日にOKの連絡が来て完了です。

エティハド航空以外を利用される場合も、同じようなシステムがあるかもしてないので、一度確認してみるといいかもしれません。

フランスから日本到着時の手続き

日本到着後は、My SOSアプリの確認、書類の確認、唾液による抗原検査など、多くの手続きがあります。私が成田空港へ到着した時間帯は、エティハド航空と大韓航空、2便しか到着便がなかったため比較的スムーズで、空港を出るまでの所要時間は1時間半ほどでした。到着後便が集中する時間帯などは、もっと長くなるようです。成田空港は夕方に到着便が集中するようで、その日の終電に間に合わないケースもあったと聞きました。

主な流れは次の通りです。ちなみに私はワクチン3回接種済みでフランス(非指定国)からの到着ですが、そうでない場合は手順も異なります。

  1. My SOSアプリ画面のチェック。
    事前登録の有無や内容により画面の色が緑か赤に分かれていて、それにより次に行く窓口が異なります。私は緑の画面(情報登録済み)でした。
  2. 事前登録内容、過去14日間の滞在国、自覚症状の有無などの確認
  3. 唾液採取(必要量が多く、意外と時間がかかりました。)
  4. My SOSアプリのQRコード確認と使い方の説明
  5. 検査結果
  6. 入国審査
  7. 受託手荷物の引き取りと税関審査

日本からフランスへ行く場合の手続き

日本からフランスへは、フランスから日本と比べると手続きは複雑ではありません。

2022年4月現在、各国・地域の新型コロナウィルスの蔓延状況などにより、「グリーンゾーンの国・地域」と「オレンジゾーンの国・地域」に分類がされています。日本は現在グリーンゾーンです。

グリーンゾーンからの入国に関しては、以下のいずれかの条件を満たせば、新型コロナウィルスの陰性証明など提示する必要もありません。

その条件は以下の通りです。

  • ワクチン接種が完了している証明書を提示する。
  • 4ヶ月以内に新型コロナウィルスに感染後、回復した旨の証明書を提示する。

上記のどちらにも当てはまらない場合には、出発72時間前以内のPCR検査あるいは、出発48時間前以内の抗原検査(TAG)が陰性であった旨の証明が必要です。

私が日本からフランスへ戻った際には、成田空港でのチェックイン時にワクチン接種証明を提示したのみで、フランス入国時には何もチェックはありませんでした。確認は航空会社に一任しているのかもしれません。

蔓延状況などにより、日本がグリーンからオレンジゾーンへ変わったり、またフランスの規制内容自体が変わることもあります。旅行の際には必ず最新の情報を確認してくださいね。

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