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アポスティーユとActe de naissance(出生証明書)について

そろそろTitre de séjour(滞在許可書)の延長申請の時期が近づいてきたので、日本から取り寄せる書類の準備をはじめました。

日本にいた頃にとある会社で法廷翻訳をしていたことがあり、お客様からアポスティーユやActe de naissance(出生証明書)について質問を受けることも頻繁にあったため、こちらで情報をシェアしたいと思います。

フランスでの各種手続きに必ず登場する出生証明書(Acte de naissance)

フランスでの行政手続きや各種手当の申請、大学の本登録手続きなどで必要な書類として必ず登場するのが、Acte de naissance(出生証明書)です。

日本とフランスでは戸籍の仕組みが違い、日本にはフランスでいうActe de naissanceという証明書そのものが存在しません。そのため、何を提出したらいいのか悩む人もいるようですが、日本国籍所有者の場合は戸籍抄本(戸籍個人事項証明)を準備すれば問題ありません。

ちなみに私は離婚歴があるため、戸籍抄本を取り寄せると出生と離婚の事実のみが記載されていて、婚姻の部分が記載されません。学生としての滞在なので、ほとんどのケースでは問題になりませんが、念のため戸籍謄本(戸籍全部事項証明)も一緒に用意するようにしています。

なお、これらの書類はもちろん日本語で発行されます。フランスで提出する場合には、フランス語への法廷翻訳が必要となります。この法廷翻訳については、後ほどお話ししたいと思います。

アポスティーユについて

先ほど、日本語で発行された戸籍抄本・謄本はフランス語への法廷翻訳が必要だとお話ししましたが、それに加えてアポスティーユの取得もしておくことを強くおすすめします。

提出先によっては、「アポスティーユ+法廷翻訳」を求められることがあるからです。ちなみにほとんどの手続きがオンライン化されており、原本を提出したり提示したりすることはあまりありません。アポスティーユ取得と法廷翻訳をしたら、スキャンしてPDFデータにしておくといいでしょう。もちろん原本の提示を求められるケースもありますので、こちらも手元に持っておいてくださいね。

アポスティーユとは

アポスティーユとはそもそも何?という人のために少し説明を載せておきます。

アポスティーユ (Apostille) とは、ハーグ国際私法会議で締結された外国公文書の認証を不要とする条約[注 1]が定めているもので、駐日領事による認証に代わり公文書に外務省、公証人役場等が実施する付箋による証明のこと。日本は1961年に本条約を批准している。

引用元:「アポスティーユ」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
最終更新日 2018年11月7日 (水) UTC
URL: http://ja.wikipedia.org/

フランスもこの条約を批准しているので、公印確認ではなくアポスティーユで問題ありません。

翻訳とアポスティーユ取得の順序について

法廷翻訳をしていた頃、日本で法廷翻訳をする場合、アポスティーユを先に取得すべきか、翻訳を先にすべきかという質問も多くありました。

答えは、「必ずアポスティーユの取得を先にすること」です。

戸籍抄本・謄本自体は公文書ですので、公証人による証明不要でアポスティーユの取得ができます。ところが、先に翻訳をしてしまうと私文書扱いとなってしまい、公証人による翻訳証明が必要となってしまうのです。余計な手続きを避けるためにも、まず先に外務省でアポスティーユを取得してから法廷翻訳をするようにしましょう。

アポスティーユの取得方法

アポスティーユの取得方法は二通りあります。直接自分で東京の外務省または大阪の外務省分室へ持ち込む方法と、郵送で申請する方法です。

外務省または大阪分室へ出向いて申請する

直接出向いて申請する場合、受け取りは翌日にまた取りに行くか、郵送で返却してもらうかのどちらかを選ぶことができます。

必要な書類は以下の通りです。

  • 戸籍抄本または謄本の原本(発行日から3ヶ月以内)
  • 申請書
  • 身分証明書
  • 代理人が申請の場合は委任状
  • 郵送返却を希望する場合は、切手を貼った返信用封筒やレターパックなど

ちなみに、昨年フランスへ出発前には、ビザ申請のついでに自分で直接外務省へ出向いて申請、翌日に自分で受け取りに行きました。特に混雑もしておらず、とてもスムーズでしたよ。

郵送で申請する

今回は日本への一時帰国の予定もないため、日本の家族に頼んで郵送で申請をすることにしました。郵送申請の場合は、以下の書類を外務省へ送って手続きをします。10日〜2週間かかるようなので、余裕を持って申請してくださいね。

必要な書類は以下の通りです。

  • 戸籍抄本または謄本の原本(発行日から3ヶ月以内)
  • 申請書
  • 代理人が申請の場合は委任状
  • 郵送返却を希望する場合は、切手を貼った返信用封筒やレターパックなど

外務省のウェブサイトにわかりやすく手順などもありますので、そちらもご覧ください。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/shomei/index.html

戸籍抄本・謄本の翻訳について

アポスティーユの取得ができたら、次はフランス語への法廷翻訳になります。

日本で翻訳する場合

日本でする場合は、在日フランス大使館指定の翻訳会社に依頼します。以前に私が法廷翻訳の仕事をしていたのも、このフランス大使館指定の翻訳会社での仕事です。

在日フランス大使館のウェブサイトに、指定翻訳会社のリストがありますので、この中から選んで依頼します。会社によって料金や所用日数が大幅に異なります。余裕があれば、いくつかの会社に問い合わせをしてみるのもいいかもしれません。

在日フランス大使館指定翻訳会社についてはこちらをご覧ください。
https://jp.ambafrance.org/article3977

フランスで翻訳する場合

戸籍抄本・謄本の場合は、在仏日本大使館や領事館、領事事務所で、戸籍抄本を元に出生証明書(Extrait d ‘acte de naissance)を発行してもらえます。こちらは正確には翻訳ではありませんが、滞在許可書や大学の登録などはこれで問題ないようです。

手数料は9ユーロ(2019年5月現在)と、法廷翻訳をするよりも安くすみます。ただ、フランスへ着いたばかりの頃は他にも手続きがたくさんあって大変なので、初回は日本出発前に翻訳を済ませておくことを強くおすすめします。

リヨンの場合の申請方法はこちらに案内があります。
https://www.lyon.fr.emb-japan.go.jp/itpr_ja/shussei_shomei.html

現時点では、まだこれからアポスティーユの取得をする段階なので、在リヨン領事事務所での手続きはもう少し先になりそうです。手続きが終わり、何かお伝えした方がいい情報があれば後日ご紹介しますね。

4件のコメント

  • 仏豆鳩

    すみません、1点教えてください。
    戸籍謄本のアポスティーユ申請後、法廷翻訳を行う予定です。
    この場合は、翻訳後に出来上がった資料に「認定」のようなものを受ける必要はないでしょうか?
    (「法廷」翻訳と言うくらいだから、認定を受けた会社で翻訳を受ければ、その行為自体で認定も完了?)

    • Luna

      コメントありがとうございます。
      在日フランス大使館指定翻訳会社は、フランス大使館に代わり、翻訳された書類が原本と相違ないことを認定する権限を持っているため、翻訳された書類の認証を受ける必要はありません。その翻訳会社が翻訳した時点で、認定されているものとみなされます。

      参考までに、以下に、在日フランス大使館ウェブサイト上の案内を引用しておきますね。”フランス大使館指定翻訳会社で翻訳された書類は、本大使館の査証を受ける必要はありません”

      なお、フランス国内で翻訳を依頼される場合は、「Traducteur assermenté」(高等裁判所に認定された翻訳者)が法廷翻訳をする権限を持っています。また、一部の書類については、在仏日本大使館(または領事館)にて、日本語の原本を元にフランス語の証明書を作成してもらうことができます。ただし、発行を依頼するには、在仏日本大使館へ在留届を出している必要があります。また、詳細については、フランスの住居の地域の管轄先(大使館、領事館または領事事務所)に問合せをして確認することになります。

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