5月1日メーデーのリヨンの過ごし方
今年の5月1日は、日本では新元号「令和」が始まる日として祝日とされましたが、フランスでは毎年5月1日は祝日となっています。何の祝日かというと、「Fête du Travail(労働者の日)」、つまりメーデーです。
この記事の目次
5月1日のリヨン
日本と比べると、労働者の権利がかなり手厚く保護されているフランスですが、先日、思わず耳を疑ってしまった情報を手にしました。
5月1日は、リヨンおよびその近郊の全ての交通機関が運休になる。
旅行も含め20回以上渡仏しているのですが、実は5月1日にフランスに滞在するのは初めてのため、これを聞いた時はフランス中がそうなのかと思いました。が、そうではありませんでした。パリはもちろん、他の主要都市では基本的に交通機関は運行するようなのです。
また、多くの飲食店やお店なども5月1日は休業します。GWを利用してフランス旅行をする方の中には、運悪く(?)5月1日にリヨンに滞在するという人もいることでしょう。せっかくの貴重な時間、どう過ごしたらいいのか困ってしまいますよね。観光客ではありませんが、私自身も5月1日に何をしようといろいろ調べたので、少しご紹介してみようと思います。
5月1日のリヨンでの移動手段
旅行で滞在する場合、リヨンでの移動はメトロ(地下鉄)またはトラムがメインとなるでしょう。しかし、どちらも5月1日は運休となります。
そのため可能な移動手段は、徒歩またはタクシー、あるいはVélo’vというレンタサイクル、そしてLime-Sというレンタル電動キックスケーターとなります。徒歩またはタクシーについては敢えて説明するまでもありませんね。残りの2つVélo’vとLime-Sについては、実は私自身はまだ利用したことがありませんが、周りの友人たちはかなり活用しています。ここでは、その友人たちから聞いた情報を中心にご紹介したいと思います。
レンタサイクル Vélo’v
リヨンに限らず、パリやニースなどフランスの大都市では、ほぼどこでも同じようなシステムのレンタサイクルがあります。レンタサイクルと聞くと、ショップに行って借りるのをイメージするかもしれませんが、そうではありません。自治体が運営するレンタルサービスなんです。
街中の至るところにレンタル用の自転車が停めてあるステーションがあり、そのステーションにある機会でレンタルの手続きと支払いをして利用します。返却する際もステーションへ返せばOKなので、レンタルショップと違って営業時間を気にする必要がありません。ちなみに友人たちは、終電を逃してしまった場合などにも利用しています。
観光客でも利用しやすい1回または1日レンタル用の料金設定もあります。2019年5月1日現在の料金は以下の通りです。
- 1回利用:基本料金1,8ユーロ
- 1日利用(24時間):基本料金4ユーロ
- 1回30分以内の利用の場合は加算なし
- 30分以上の利用場合は1分ごとに加算料金あり。(最大35ユーロ)
Vélo’v(フランス語のみ)
https://velov.grandlyon.com/home
レンタル電動キックスケーター Lime-S
パリで2018年6月からサービス開始したLime-Sですが、ここ数ヶ月でリヨンでも至る所で見かけるようになりました。
Lime-SはVélo’vと違って、ステーションがあるわけではなく、前に利用した人が乗り捨てたキックスケーターが街中に放置されていて、それを利用するという仕組みです。
支払いや利用開始・終了の手続きは、全てモバイルアプリでするため、事前にアプリをダウンロードしていくらかチャージしておく必要があります。
事前にダウンロードからチャージまでの手続きを済ませたら、アプリでキックスケーターがある場所を探し、キックスケーターにあるQRコードを読み取って利用開始します。返却時は、アプリ内にあるカメラで利用したキックスケーターの写真を撮って手続き完了となります。
Lime-S(英語/フランス語もあり)
https://www.li.me/
フランスでは、自転車もキックスケーターも、歩道の通行は禁止されています。ただし、リヨンはフランスでも有数の自転車用ゾーンが整備された街です。そのため、車道を通行する確率も低いので、比較的安心して利用できますね。
5月1日にリヨンでできること− おすすめ3選
続いては、5月1日のリヨンの過ごし方、おすすめ3選をご紹介しましょう。
① 旧市街やプレスキルを散歩
普段は観光客やリヨン市民で賑わっているリヨンの旧市街やプレスキル地区ですが、5月1日は普段より人出も少なくなるようです。あてもなく、のんびりと静かなリヨンを散歩すれば、本当の街の魅力を感じられるかもしれません。
② 博物館へ行く
5月1日は休館となる美術館や博物館もありますが、全てがそうではありません。観光客に人気の博物館でも開館しているところがありますので、じっくり時間をかけて見学してみるのもおすすめです。どこが開館しているかは、ベルクール広場にあるリヨン観光局で事前に確認すると安心ですね。
③ 映画を観に行く
5月1日には主な映画館も開館しています。フランス語が分からない場合は、映画の内容を十分に楽しむことはできないあもしれませんが、雰囲気だけ味わってみるというのもいい経験になるかもしれません。ちなみに私は、フランス語初心者の頃にニースの映画館で「最強のふたり」を観ましたが、それなりに楽しむことができましたよ。
他にも、フランス人っぽく過ごしてみたいなら、リヨン北部にある広大な公園「Parc de la Tête d’Or」でピクニックなどしてみるのもいいかもしれません。
5月1日のリヨン、食事はどこでできるのか
レストランなどの飲食店も例外ではなく、5月1日は休業するところが大半です。かといって食事をしないわけにもいかないですよね。
旧市街やプレスキルの観光客に人気のレストランが並ぶ通りでは、営業しているレストランもあるようですので、その辺りで美味しそうなお店を探してみてもいいかもしれません。プレスキルのRue des Marronniers、Rue Mercière、あるいは旧市街のRue Saint-Jeanなどが、観光客には人気です。
また、フランス料理にこだわらなければ、ギロチエール(Guillotière)地区にあるアジア系レストランは、営業しているところも多くあります。ただし、リヨンの中ではスリ等の多い地区ですので、注意して出かけてください。