リヨン 光の祭典 – Fête des Lumières 2022
この記事の目次
2022年リヨン光の祭典の概要
光の祭典の開催日時
2022年のリヨン光の祭典 Fête des Lumièresは、12月8日(木)から11日(日)にかけて開催されます。開催時間は次の通りです。
12月8日(木)〜10日(土)20:00〜深夜0:00
12月11日(日)18:00〜22:00
光の祭典中の移動手段
光の祭典の会場一帯は、セキュリティ確保のためフェンスで囲まれ、指定の出入口からのみ出入りができるようになり、車両の進入および自転車やトロチネット(キックボード)での通行は禁止となります。また、会場外でも道路の渋滞予防のため、公共交通交通機関での移動が呼び掛けられています。
公共交通機関の利用を推進するため、SNCFとリヨンメトロポール内の公共交通機関網TCLでは、この期間中、次のような特別料金なども用意されています。
SNCF
オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏内(境界となるマコンとジュネーヴも含む)のTER運賃が、12月8日から11日までの期間、通常の50%OFFとなります。割引料金を利用するには、チケット購入時に「TER illico ÉVÉNEMENTS」という料金を選ぶ必要があります。
TCL
期間中、次の2通りの特別料金があります。
- 12月8日(木)16時以降はメトロ全路線が無料
- 12月9日(金)から11日(日)までは、「TCL en fête」(1日あたり3€30)で、16時からその日の最終運転までが乗り放題になります。メトロ、トラム、バス全線で利用可能です。ただし、リヨン中心部を通るバスは17時以降は運休となります。
なお、日中も利用したい場合は、24時間パス(6€)、48時間パス(12€)、72時間パス(16€50)の利用がお得な場合もあります。利用する予定の頻度に合わせて選んでくださいね。
光の祭典を見るために初めてリヨンを訪れるという方には、こちらの記事「初めてのリヨン旅行におすすめ!私が初リヨン観光の時にしたこと、行ったスポット10選」もおすすめです。光の祭典は夜のみなので、日中はぜひリヨン観光も楽しんでくださいね。
エネルギー節減計画への影響
今年の冬は、政府によるエネルギー節減計画の真っ只中。リヨン市内の建造物のライトアップは、土曜日以外は20時までに制限。企業や家庭でも暖房の温度を下げるなど、少しでも消費を減らそうと皆が努力している状況です。そんな中、このイベントは本当に開催されるのだろうかと疑問の声も多く上がりましたが、無事に開催されることになりました。リヨン市の説明によると、光の祭典は長年に渡り省エネ対策に取り組んで来たイベントであり、これによるエネルギー消費のインパクトは非常に少ないのだそうです。
リヨン光の祭典2022、私が個人的に注目しているインスタレーション
サン・ジャン大聖堂
リヨン旧市街の中心にあるサン・ジャン大聖堂。光の祭典のインスタレーションの中で、毎年最も人気な場所の1つです。歴史ある大聖堂のファサードに映し出される光と音のスペクタクルは圧巻で、私も毎年楽しみにしています。
今年のテーマは、「Time」。作品の紹介は、光の祭典の公式ウェブサイトでも紹介されています。
テッドドール公園
サンジャン大聖堂とあわせて毎年私が注目しているのが、テットドール公園です。他のインスタレーションから少し離れている上に、公園内でもたくさん歩くことになりますが、例年3つのインスタレーションを見ることができ、足を延ばす価値は十分にあります。
今年は「Le parc du nombre d’or」、「Agorythm」、「Firefly Field」の3つのインスタレーションに加え、「Les Lumignons du Cœur」の会場にもなるため、例年に増しておすすめの会場です。
Les Lumignons du Cœurとは
Lumignons du Cœur(ルミニョンデュクール)とは、来場者が購入したリュミニョン(キャンドル)の灯で彩られるインスタレーションです。リュミニョンは1つ2ユーロで会場で買うことができ、売り上げ金はアソシエーションへ寄付されます。寄付先のアソシエーションは毎年代わり、今年はFondation de l’Armée du Salut(救世軍)というプロテスタントの慈善団体です。
ジャコバン広場
ベルクール広場からほど近いところにあるジャコバン広場のインスタレーションは例年、一言で言うなら幻想的なタイプのものが多く、見ていると中に引き込まれていくかのような印象を受けた年もありました。ー
今年のテーマは「Murmuration」、空を飛ぶ鳥の群れが一体となる現象を意味する言葉です。テーマを聞いただけでも幻想的なインスタレーションが見られそうな予感がします。作品の説明は、光の祭典ウェブサイトのこちらのページで紹介されています。
グロレ地区
テーマ:J’ai attrapé un…
実はこれまでそれほど気になったことがない会場ですが、今年のインスタレーション「J’ai attrapé un…」の作品説明を読んだら気になり、見に行きたいと思っているものの1つです。通りに設置された大きな檻の中に、空飛ぶ魚や極小の象などが現れるデジタル動物のようなものだそうです。
テロー広場
テロー広場も毎年人気の会場の1つで、広場を囲む建物に映し出される壮大なインスタレーションです。
今年のテーマは「Grand Mix au Musée des Beaux-Arts de Lyon」。テロー広場に面するリヨン美術館の作品がファサードに現れ、作品たちはモーションにより動きが加えられるだけでなく、歌も歌うのだそうです。作品の説明を読むだけでも楽しくなってきますね。
2022年12月8日追記
光の祭典初日のいちばんに、テロー広場のインスタレーションを見てきました。美しいのはもちろん、観客も楽しめるような作品で、1回では物足らずに3回も見てしまいました。1回の上映は約10分ほどなので、終わった後もその場に残って何度か見るのもおすすめです。
番外編:街中のアパートの窓
インスタレーションではありませんが、12月8日にリヨン光の祭典へ来るのであれば、ぜひ街中のアパートの窓にも注目してください。
12月8日はフルヴィエール・ノートルダム大聖堂の聖マリア像がお披露目された日。光の祭典は4日間開催されますが、その中でも12月8日はリヨン市民にとって非常に重要な日です。リヨン市民たちは、この日にマリア様にお礼の気持ちを込めて自宅の窓際にリュミニョンと呼ばれるキャンドルを灯す習慣があるのです。
リヨン光の祭典を訪れる時に注意したいこと
昨年の記事「リヨン最大のイベント「光の祭典 – Fête des Lumières」2021年の見どころは?」でも注意事項を書きましたが、要点のみ再度書いておきたいと思います。詳細はこちらの記事を参考にしてくださいね。
- 寒さ対策は万全に
- スリに要注意
- 移動は徒歩または公共交通機関で
- 宿泊の予約は早めに
光の祭典期間中に楽しめるその他のリヨンのイベント
光の祭典が開催される12月8日から11日の期間には、リヨンでは他にもたくさんのイベントがあります。そのうち、時間があればぜひ行ってみてほしい2つをご紹介します。
ぺラーシュ駅前カルノ広場のマルシェ・ド・ノエル
カルノ広場のマルシェ・ド・ノエルはリヨン最大規模で、これまでフランスやドイツなど数々のクリスマスマーケットへ行った私の目線からしても見応えたっぷりです。正直なところ、クリスマスマーケットというと、クリスマスのデコレーションやファーストフード、ホットワインなど、1つのマーケットの中に同じようなお店がいくつも交互に並び、何ヶ所か回っているうちにどこも同じように思えてくるという印象でした。しかし、近年のリヨン、カルノ広場のマルシェ・ド・ノエルは、そういった印象はあまりなく、寒い中何周も回りたくなります。というのも、リヨン市からの要請で、マルシェ内の8割が、フランス国内のお店や生産者や職人などで、上質なリヨン周辺地域やフランスの名産品や工芸品などもあるからです。
リヨン市のウェブサイトには、基準が次のように説明されています。
50〜60 % は、手工芸品(そのうち海外製品は5%未満で、品質とレスポンシビリティを保証するラベルなどの認定を受けていること)
20〜25%は食品で、BIO、AOP、AOCなどの認定を受けているか、 地産地消の商品を優先する。また、植物由来品の多様化も図ること。
20〜25%は飲食で、地産地消、季節の産物、認証を受けている産物を優先する。また、ベジタリアン料理の多様化も図ること。
参照元:Marché de Noël de Lyon – Ville de Lyon
今年のマルシェ・ド・ノエルで、特に私がおすすめしたい店もご紹介しておきますね。
- Pain d’épice Nicolas(職人が作るパンデピス)
- Agrumes et Vins – Philippe Vanier(ワイン醸造学者が作るホットワイン)
- Butinons apiculteur(BIOのはちみつ、グロッグというラムとハチミツのホットドリンク)
- Truffes GAUTHIER(トリュフ入りアリゴ、その他トリュフ製品)
開催期間と時間
11月26日(土)〜12月24日(土)
日〜木曜日 10:30 – 20:00 / 金・土曜日 10:30 – 22:00
光の祭典期間中(12月8日〜11日)は、セキュリティの都合上開催時間が短縮される可能性もあり。
ウェブサイト https://www.marche-noel-lyon.com/
フルヴィエール大聖堂のLe festival Région des Lumières
昨年の年末に初めて開催されて非常に好評だった光と音のスペクタクル「Région des Lumières」が今年も行われます。今年は12月8日(木)〜11日(日)と12月26日(月)〜1月1日(日)、前半は光の祭典と同じ日程です。スペクタクルは時間内に何度も繰り返し上映されるので、都合のいい時間に行けば問題ありません。ただし、大変な混雑が予想されますので、時間に余裕を持っていくことをおすすめします。
私は昨年の年末に観に行きましたが、圧巻のスペクタクルな上にストーリーもわかりやすく、1回では物足りず、終わった後もその場に残って2回も鑑賞しました。
開催日と時間
12月8日(木)21:30 – 23:45
12月9日(金)・10日(土)20:00 – 23:45
12月11日(日)18:45 – 21:45
12月26日(月)〜1月1日(日) 18:45 – 21:45
ウェブサイト https://www.auvergnerhonealpes.fr/festivalregiondeslumieres