アヌシー – リヨンからのショートトリップにおすすめ [タビナカの旅]
この記事の目次
リヨンからショートトリップ
リヨンは街自体もとても素敵なのですが、そこからの日帰りのお出かけやショートトリップも魅力的です。リヨン滞在が何日間かあるのなら、日帰り旅やショートトリップをしてみるのも楽しいですよ。
リヨンから日帰りでも充分楽しめる街の1つが、日本人にも人気のアヌシーです。私自身もとても好きで、これまでに3回もリピートしてしまいました。
アヌシーはこんなところ
アヌシーはリヨンと同じオーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地方にあるヨーロッパ屈指の人気リゾート地です。小さいながらも運河が流れる美しい旧市街の街並みから、Venise des Alpes(アルプスのベニス)という異名も持っています。
アヌシーというと、アヌシーの街のことを指したり、またはもう少し広い範囲でアヌシー湖周辺の他の街も含めたエリアのことを言ったりすることもあります。区別したい場合は、前者は「Ville d’Annecy」、後者は「Lac d’Annecy」(日本語に訳すとアヌシー湖)と言うといいでしょう。
ちなみに、2015年の地域圏再編成に関する法律により、Office de Tourisme(観光局)も統合が行われ、現在は観光のプロモーションなどはLac d’Annecy観光局(Office de Tourisme du Lac d’Annecy)が一括して行っています。そのため、アヌシーの街の観光情報もその周辺の街の情報も、Lac d’Annecy観光局のウェブサイトで一緒に見ることができるんですよ。
Lac d’Annecy観光局
https://www.lac-annecy.com/
アヌシーの楽しみ方
スローツーリズム
アヌシーでは、観光を楽しむというよりは、どちらかというとゆっくりとした時間の流れを楽しむことがメインになります。ヨーロッパで最近注目度上昇中の「Slow Tourism(スローツーリズム)」です。アヌシーはそのSlow Tourismの都と呼ばれたりすることもあります。
アヌシーの旧市街には、パレドリルやアヌシー城などのいわゆる観光スポットもありますが、アヌシーならではの楽しみ方はやはりもっと違うところにあります。
アルプスの山々とアヌシー湖の絶景
アヌシーでまず始めにするべきことは、アヌシー湖とその向こうにそびえるアルプスの山々という絶景の楽しむことです。湖畔にあるJardins de l’EuropeやPâquierから眺める景色は、天気がいい日は特に本当に癒されます。
アヌシーのシンボル的存在のアヌシー湖は、ヨーロッパで最も美しい水の湖だと言われています。実際に湖を覗き込むと、その透明度を実感できると思います。
ちなみにアヌシー湖の水の透明度の裏には、地元住民の努力があることをご存じでしょうか。アヌシー湖は、かつては汚染がひどく危機的状況にあった時期がありました。この状況に、ダイビングを趣味としていた医師Paul Servettazが警鐘を鳴らし、1957年にはSILA(Syndicat intercommunal du lac d’Annecy)という連合が立ち上げられました。現在もその水の透明度を保つために、さまざまな努力がされています。
歴史を感じる旧市街を散策
アヌシーのもう1つの見どころは旧市街です。古い街並みがきれいに残されていたり、きれいな水の運河が流れていたり、あてもなく散策するだけでも楽しい気分になります。
1つだけ難点を挙げるなら、散策が心地いい季節、特にその時期の週末の午後には、アヌシーの旧市街には観光客があふれかえっていることでしょうか。時間帯によっては普通に歩くのも大変なこともあります。しかし、それでも散策が楽しいのが、このアヌシーの魅力です。
歴史や文化に興味がある人には、Palais de L’Isleやアヌシー城などを見学するのもおすすめです。
マルシェでおいしいお土産を買う
アヌシーの旧市街では、毎週日曜日、火曜日、金曜日の午前中にマルシェが開かれます。野菜やフルーツはもちろん、地元サヴォアの名産品のチーズやソーシソン(サラミのようなソーセージ)も売られています。
マルシェが開かれている時間は、とても活気があり、また違ったアヌシーの一面を見ることができるので、マルシェの日に合わせてアヌシーを訪れるのもいいかもしれませんね。
ちなみに、ソーシソンは肉製品のため、日本への持ち帰りはできません。ワインと一緒にフランス滞在中に楽しんでくださいね。
アヌシー旧市街のマルシェ
住所:Rue Sainte-Claire
毎週日・火・金曜日:07:00-13:00
アヌシー湖のほとりでピクニック
アヌシーの旧市街には美味しそうなレストランがたくさんありますが、天気が良ければ、それよりもおススメなのが、アヌシー湖のほとりでのピクニックです。
あらかじめ食べ物や飲み物などを用意して来てもいいですし、パン屋さんでサンドイッチなどを買うのもおすすめです。
この日は、リヨンでお気に入りのセバスチャン・ブイエのお店[Goûter]でおやつを買って持参し、アヌシーのイベリコハム専門店でサンドイッチ、マルシェでイチゴを買ってのピクニックをしました。
↓[Goûter]リヨンのセバスチャン・ブイエのおやつのお店についてはこちら
IBERICO & CO Annecy
住所:10, rue de la République 74000 Annecy
火〜土曜日:10:30-19:00
日曜日:10:30-13:30
月曜日定休
おいしいサヴォワ料理を堪能
チーズが好きな人に特におすすめなサヴォワ料理。アヌシーの旧市街には、おいしいサヴォワ料理が食べられるお店があります。場所柄、そのほとんどは観光客向けのレストランですが、それでもお店をきちんと選べば、お料理はおいしいので安心です。なお、全てがそうではありませんが、運河沿いのレストランは景色はいいですが避けた方がいいかもしれません。
おすすめのサヴォワ料理
- タルティフレット(Tartiflette)
じゃがいもと玉ねぎのルブロションチーズグラタン。ルブロション(Reblochon)はサヴォア地方の比較的まろやかなチーズですが、チーズが苦手な人は、臭みを感じることもあるようです。チーズ好きの私には最高の一品。 - ラクレット(Raclette)
あらかじめ火を通したじゃがいもなどの野菜やシャルキュトリーに、溶かしたラクレットチーズをかけて食べる料理です。サヴォワやスイスの郷土料理ですが、冬になるとフランス中で食べられる人気の一品です。アルプスの少女ハイジにも登場したことがある料理なんですよ。 - チーズフォンデュ
お料理については説明するまでもありませんが、チーズが美味しいサヴォワ地方で食べるチーズフォンデュはまた各別です。
アヌシーでジェラートを食べるならここ
アヌシーの旧市街には、レストランと同じくたくさんのアイスクリーム屋さんがあります。夏の暑い時間には、どのお店も長い行列ができていますが、ピークの時間でなくても行列ができているお店が1軒あります。運河から1筋入ったところにある「Glacier des Alpes」です。
アヌシーでジェラートを食べるなら、多少待ち時間が長くてもここがおすすめですよ。
Glacier des Alpes
住所:16, rue de Perrière 74000 Annecy
営業時間:10:00-0:00
こだわりのコーヒーが飲めるカフェ
アヌシーには、コーヒー好きな人におすすめしたいカフェがあります。運河をはさんで旧市街の反対側、アヌシー駅方面にある「Brumes」です。
残念ながらフランスで飲むカフェ(エスプレッソ)は、値段は高い上に薄くて美味しくないことが多いのですが、こちらのエスプレッソは文句なしでした。テイクアウトもでき、その場合は紙のカップに入れてくれます。
おいしいエスプレッソを飲みたくて、わざわざニースから国境を越えてイタリアまで行ったことがある私。そんな私のようなカフェ好きにはおすすめです。
Brumes
住所:2, Passage des Bains 74000 Annecy
月曜日:12:00-18:00
火〜土曜日:08:00-18:00
日曜日定休
http://www.brumes-annecy.fr/
リヨンからアヌシーへの行き方
リヨンからアヌシーへは主3通りの行き方があります。電車、バスあるいは車です。
リヨン〜アヌシー 電車での行き方
リヨンのパール・デュー駅からアヌシーへは、直行の電車があります。普通列車TERで約2時間で片道28ユーロです。他の交通手段と比べると高めですが、フランスの鉄道パスを持っていれば利用できますので、鉄道パスで旅行している方にはおすすめです。
電車の時刻は、フランス国鉄SNCFのウェブサイトで調べることができます。
SNCFについての記事の中で予約方法をご説明していますが、それと同じ要領で電車を調べればオッケーですよ。
リヨン〜アヌシー バスでの行き方
リヨン〜アヌシー間は、1日何便も高速バスが走っています。電車と所要時間もほとんど変わらず、しかも料金は安く利用することができます。
↓フランスの高速バスについてはこちらの記事を参考にしてください。
リヨン〜アヌシー 車での行き方
レンタカーを借りて自分たちで行くこともできますが、慣れない外国での運転は何かと不安ですよね。
フランスでは、covoiturageという車の相乗りがとても盛んです。車で移動する個人の方が、空いている席を相乗りしたい人に格安で提供するシステムです。リヨンからアヌシーまでなら1時間半くらいなので、このcovoiturageも比較的快適に利用できておすすめです。
Covoiturageの斡旋サービスをしているプラットフォームがあり、決済などはそれを利用するので金銭トラブルになることもなく安心ですよ。
ちなみに、この方法が基本的には一番安い方法です。安ければ片道10ユーロくらいで行くことができますよ。
BlaBlaCar
https://www.blablacar.co.uk/
英語ページでは、金額がポンド表示されます。ページ下部で言語をフランス語に変えるとユーロ表示になります。